今の会社もそれまで働いていた2社も、私以外はほとんど全員健常者という職場です。
オフィス内外に段差が無く、洋式のお手洗いがあれば他に特別な設備はいりません。
業務においても特にサポートはいりません。
通院もしていません。
通勤時間の配慮もいりません。
というのが、(簡単にいえば)面接時のアピールポイントの1つでした。
しかし、やはり健常者がマジョリティの職場で働くのは、”配慮がいらない”私にとっても100%快適ではないというのが本音。
少しだけ困ってることでも、上記のアピールポイントがあるだけに、逆に周囲の人に相談しにくいのです。
業務では健常者と同じパフォーマンスが出来るし、普段「障がい」を周りに意識させていないからこそ、改めて相談することで「あ、この人は障がい者だった」と再認識させたくないという複雑な気持ちもあります。
意識させてしまうことで、仕事の内容が制限されてしまうのでは…と更にネガティブな考えになってしまい、結局いつも我慢して仕事をしています。
もちろん、上司はときどき声をかけてくれるのですが、何となくスッと話せないというのは、今の会社だけでなく全ての会社で同じ状況でした。
以前、特例子会社で働いている人から
「障がい者の多い職場の方が気が楽です」
と聞いた事があります。
そのときは
「私はそんな環境では働きたくない」
と思ったのですが、今はその気持ちもちょっと理解できるかも知れないです。
障がい者の気持ちをすぐ分かってくれる人、気がついてくれる人が近くにいたら確かに気を張らずに仕事ができるだろうなと思います。
でもでも!
私はやっぱりチャレンジングな環境で、能力を活かしながら出来る仕事を増やしたい。
それが仕事で一番望むことです。
それを考えると、今の環境で、自分から困っていることを同僚に話して、時間をかけてでも理解してもらう、気づいてもらうしかないのかなと思います。
何でもそうですが、言わないと伝わらないですよね。
来月から会社が統合してオフィスに更に同僚(健常者)が増えます。
車イス社員は私だけというスーパーマイノリティですが、我慢するだけじゃなく困っている事はなるべく発信していきます。
そうすれば未来に他の車イスの人が入社したときに、安心して仕事ができますもんね。
遠い過去を思い出せば、私は卒業した小・中学校で最初の車イスの生徒でした。
そして、そのあと入学した車イスの子のご家族に
「本当に助かりました!」
とお礼をいわれたことがあります。
「助かった」のは校内の設備面だけじゃなく、受け入れる先生達の心の準備がすでに出来ていた事にもでした。
会社でも同じ事をすればいいんですよね!よし、がんばろう!!