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先日の最終出社日に、私が大好きな言葉を職場の皆さんへご紹介しました。
Twenty years from now you will be more disappointed by the things that you didn’t do than by the ones you did do.
So throw off the bowlines.
Sail away from the safe harbor.
Catch the trade winds in your sails.
Explore. Dream. Discover.
日本語訳は、
今から20年後、君は自分がやったことよりも、やらなかったことに失望するだろう。
だから、はらみ綱を投げ捨て、安全な港から出航して、貿易風を帆でつかむんだ。
探検し、夢を見て、そして新しいことを発見しよう。
これはアメリカの作家、マーク・トウェインの言葉です。
マーク・トウェインの代表作といえば『トム・ソーヤーの冒険』や『ハックルベリー・フィンーの冒険』があります。
実は私は本を読むのが子どもの頃から苦手で、今でもほとんど本を読みません。
では、なぜ本嫌いの私がこの作家マーク・トウェインを知っているのでしょうか?
…実はアメリカに行く前、鹿児島の短大で”英語英文学”を専攻していました。
高校3年生の私は、
「とりあえず英語が学べたらどこでもいい」
と考えていました。
通っていた高校は、京都府内で飛び抜けて頭がいいというわけではありませんでしたが、
わたし自身は大学進学に向けた発展コースの英語クラスで勉強していたので、
英語授業のレベルはまぁまぁ高かったと思います。
授業以外でも毎日ホームルームにALTが来て話をする機会ありました。
自分の中でそれが「普通」になっていたので、短大ならもっとレベルの高い環境を提供されると信じていました。
しかし実際に入ってみると、私が興味のある英語を聴いたり話したりするクラスは週2回程度。
残りは全て英文学を勉強するものでした。
そもそも本を読むのが嫌いなのに、なんでこんなことに時間を使わないといけなんだ!と思い、
入学して4ヶ月後の夏休み、京都の実家に帰り、母にこう言いました。
わたし:
短大の授業はわたしの思ってるのと違ったわ…
全然将来役にも立たへんと思うし、もう鹿児島帰りたくない。
辞めてすぐ留学したほうがいいかも。
母:
そうか~。
でもな、今は”無駄”と思うことも将来どこかで役に立つことがあると思うで。
辞めることはすごく簡単。
続けることは大変やけど、続けるから意味があるんやで。
何かに繋がると思って、もう一回鹿児島帰りなさい。
その時は「なんで分かってくれへんねん(涙)」と思いましたが、今となっては本当に感謝です。
直接英文学の知識が今の生活に活かせてるという訳ではないですが、その短大を卒業したからこそ、
アメリカ留学行きも決まり、そこで今の夫と出会い結婚することもできました。
これは大人になってからも時々思い出す教訓です。
わたし自身、これまでのキャリアが全て完璧なものという訳ではありません。
色々苦労もしましたし、会社に行きたくない時期もありました。
例えば、2社目の企業は自分にとって理想と大きくかけ離れている場所でした。
でもそのかわり、ゆっくり考える時間もありました。
「私はなんで日本に帰ってきたのだろうか…?
もっと日本の障害者のために出来ることがあると思っていたはず」
と。
そこでネット検索をするうちに、今ボランティアで関わっているココライフを見つけたのです。
そこで多くの人と出会い、今では仕事以外の楽しみもたくさん増えました。
そういう繋がりが、また次のアメリカ研修につながっていると思います。
母からもらった言葉はこれからも色んな場面で思い出すことでしょう。
そしてこれからも一歩前に進む大きな勇気を与えてくれると信じています。