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こんにちは、Mizukiです!

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サンノゼのCisco本社にて

 

Cisco訪問の前編では、本業とは別にボランティアベースで、障害者の理解浸透のために活動をしているCDANを紹介しました。

後半ではCiscoでの働く環境についてご紹介します。

 

 

Ciscoではフレキシブルな働き方を推奨しており、その中の1つに“Work From Home (WFH = 家から働く)”があります。

離れた場所にいる人と人とを繋ぐシステム開発しているCisco。

従業員が実際に自社製品を使って、自宅だけではなく様々な場所から仕事をすることを会社全体で促進しています。

 

例えば、Cisco製品にはWebExがあります。

参考:http://www.webex.com/why-webex/overview.html

このシステムをパソコンやスマートフォン、タブレットなどにインストールすれば

どこからでも、チャットボード・音声/ビデオ通話・スクリーンシェアなどを通して

他の従業員と連絡を取り合うことができ、複数のメンバーで会議をすることも可能です。

 

障害者にとって仕事をする際の課題になるのが通勤です。

私自身も仕事を探すとき、いつも最初に確認していたのは会社のロケーション。

もし駅から離れた場所に会社があれば、最初からアプローチしないと決めていたくらいです。

車イスの私にとって雨や雪の中を移動することは難しく、

実際に採用されても通勤が困難になるのが目に見えているからです。

また車イス以外の障害者にとってもオフィスへの毎日の通勤はチャレンジになり得ます。

定期的に通院が必要だったり、手術で入院することが多い人など、

オフィス以外でも働ける環境があれば、自分の心身の健康ときちんと向き合いながら

働き続けられることができると感じました。

 

サンノゼにあるCisco本社の建物は障害者にも優しい作りになっています。

一つ一つの建物に車イスユーザーが利用できる自動開閉のドアが設置されていたり、

多くの建物でエレベーター・トイレ・会議室などのレイアウトが同じ位置に設置されています。

こうすることで、他の建物で会議などがあった場合でも

障害のある人が混乱せずに必要な場所にアクセスしやすくなっています。

 

加えて、個々の従業員が必要な設備をアレンジする“Workplace Resource”という

Ciscoの建物すべてを管理するチームがあります。

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左から:Chris, Mizuki, Tomoko, Andy

Chris氏が実際に対応してもらったものは、

・休憩室のシンクの前に階段を設置してもらう

・コーヒーボトルの位置を下げてもらう 等

そうすることで、シンクやコーヒーボトルに手が届き、誰かに頼まなくても自分のタイミングで利用することができます。

このような対応は障害のある従業員だけでなく、誰でもオンラインでリクエストをすることができるそうです。

 

先ほどから建物の話をしていますが、Cisco本社の敷地はすごく広いです。

端から端まで車で15分はかかるほど…!

しかし、各建物には障害者用のパーキングがいくつも作られているので、車での移動も困ることはありません。

またCiscoの建物のすぐ前にはライトレールという路面電車が走っており、従業員は無料で乗車可能。

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Ciscoの敷地を走る路面電車

 

ホームにはスロープがあり、ホームと電車の間はフラットなので車イスユーザーも介助なしで簡単に乗車できます。

私も実際に乗りましたが、とても快適でした。

 

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駅のホーム。すべての電車が車イスそのまま乗車できます。

 

 

会社はあなたを助けることができます。

でも、何が必要かはあなたから言ってください。

すべてはあなた次第です。

 

これはCiscoがすべての従業員に対して考えている姿勢です。

従業員のなかには、もちろん障害のある従業員も含まれます。

正しい仕事をするために、また職場での多様性の理解浸透を進めるために

従業員一人ひとりが自分で何が必要かを考え、会社に伝えます。

その声にきちんと会社は耳を傾け、できる限りのことを実行し、より良い環境を作っていくというかたちです。

私はこの話を伺い、会社と従業員の理想の関係だと感じました。

 

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東京の通勤ラッシュ

 

日本での労働環境は、Ciscoとまったく違います。

オフィス以外で働くというコンセプトはまだ一般的ではありませんし

本業以外のことを勤務時間中にすると”問題”になってしまいます。

Ciscoがなぜこんな機会を従業員に提供しているのかを伺ったあと、

すべての施策は、会社の経営戦略につながっているということに気づきました。

従業員はCiscoで働きながら、様々な選択肢を与えられます。

どこで働くか、何をするか、誰と働くかを自分で選ぶことができるので

ワークライフとパーソナルライフのバランスを上手くとれるだけでなく、

自分の能力を最大限に使い、さらにその能力を高めることもできます。

このような職場環境が、自分とは違う背景をもった同僚をサポートしたり、

尊敬したりという行動も後押しをしているのではと思いました。

 

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ダイバーシティやインクルージョンへの理解は、人間の心が動いて初めて浸透していくものです。

人の心を動かすには時間がかかりますし、決して簡単なことではありません。

しかし”インクルージョン&ダイバーシティ”を味方につけることができれば、

企業はもっと強くなり、数え切れないほどの価値を企業に与えてくれます。

時間を掛けてでも、人の心を動かすために努力し続ける価値は絶対にあると

Ciscoを訪問して実感しました。

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