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***前編はこちら***
Cosctoでは障害のあるお客様が買い物しやすいよう店員さんが一緒に店内をまわり、必要な商品を取ってくれる買い物のアシスタントサービスがあります。
Costcoは店内も広く、高い位置に陳列されている商品も多いので、車イスや他の障害のある人にとっても1人で見て回るのは大変。
このサービスで、必要なものを有効的に購入できるようになっています。
また店内には車イスに直接取り付けられるショッピングカートというものあります。
アメリカのショッピングカートは日本のサイズの約2~3倍。車イスを操作しながらカートを動かすというのは難しいので、これはありがたいですね。
またレジはすべて車イスの人が使いやすい高さになっています。(車イスマークがすべてのレジにあります)
私たちの目標は継続的に変化をしていくことです。
職場のインクルージョン&ダイバーシティにも力を入れています。
Costcoはすでに多様な人材が働くダイバーシティな企業。
だからこそ、この環境を継続してより良いものにしていかなければなりません。
常にダイバーシティに対して敏感に、そしてこの会社の強みを失ってはいけないと感じています。
とBrenda氏はおっしゃっていました。
実際にCostcoの店舗を見学させていただき、様々なバックグラウンドを持った人たちが生き生きと働ける職場環境があると実感しました。
日本ではまだまだ表に出る仕事に、障害者が配置されていない環境があります。それは何故でしょうか?
表に出る仕事はできないと思われている・・・?
表に出すことが恥ずかしいと思われている・・・?
その両方のケースもあるのかなと思います。
ただ業界によっては、大部分のポジションが表に出てお客様と接する仕事というところもあるでしょう。
そういう業界ではどうやって障害者雇用を促進していけばいいのか?
私はCostcoのJob Analysisのシステムがすごく役立つと思います。
現在の日本の障害者雇用は必要な人数の障害者を集めるために、応募条件を少なくし、要求するレベルも低く設定されていることが多いです。
そうしないと人数が集まらないということも耳にします。
しかし、求職者と雇用主のあいだに誤解が生まれたり、期待を下回ってしまうことを避けるためには
最初から仕事に必要とされる能力を詳細に記載して説明をするということが必要なのではないでしょうか?
求人への必須条件を少なくすることで応募者は増えるかもしれませんが、すべての応募者が雇用主が期待通りにその仕事をできるとわけではありません。
同じ給与を払うのであれば、期待値に達する仕事ができる人を雇用すべきです。
障害者雇用は企業のボランティア活動ではないのですから。
企業側は「障害者はお客様と接する仕事は無理」と最初から考えず、仕事に必要な条件をもっとクリアに詳細に記載していく。
求職者はその必須条件を満たしているのか、配慮なしで働けるか、またはどんな配慮があれば働けるのかをきちんと企業に伝えていく。
そんな両者の変化が必要だと感じます。
日本では今年4月から障害者差別解消法が施行され、その中には職場での合理的配慮も入っています。
障害者が職種に制限されず、表に出る仕事でも活躍できる社会になれば、障害者が”珍しい”存在ではなくなっていくでしょう。
前線に立って働く障害者が増えれば、障害者もプロフェッショナルとして働けることを周知してもらえます。
そうなることで、障害のある子供やその家族も将来の夢を大きく描くことができるはず。
世代を越えて、障害が仕事の制限にならない社会を作っていきましょう!