This article is also available in: English
先日、友人からミュージカル”Singin’ in the rain”をおすすめされチケットを購入することに。
オンラインで確認して
- S席 13,000円
- A席 11,000円
- B席 9,000円
からB席を購入しました。
購入画面には「車イスでご来場のお客様は、ご購入席番号を公演前日までにインフォメーションセンターまで連絡する」よう書かれていました。
購入後、さっそく電話してみるとこんなことを言われました。
オペレーター
「車イス席はS席になるので、差額分の4,000円をお支払いいただけますか?」
Mizuki
「・・・!? その差額は結構大きいので、いま予約しているB席には車イスで入れないのでしょうか?座席近くまで行ければ車イスから移動して見ることはできるのですが。」
オペレーター
「B席までに多少階段がありますので、そこを上がっていただくことができれば可能です。」
Mizuki
「車イス席をS席にしか作っていないのは、そちら側の事情ですよね。一般の人は自分の予算に合わせてチケットを買っているのに、なぜ車イス利用というだけでその差額をこちらで払わないといけないんですか?」
オペレーター
「今回の講演ではそのように対応していますので」
Mizuki
「アメリカでミュージカルやコンサートを何度もみていますが、自分の予算に合わせてチケットを買っても劇場では車イスで見えるところに案内してもらえます。その差額を請求されたことはないんですけど、そういう交渉はできないのでしょうか?」
オペレーター
「他の車イスを利用されている方にもそのように案内しておりますので、申し訳ございません」
この対応にはすごく驚きました。
車イス席をS席、A席、B席それぞれに作ることができないのは劇場側(主催者側)の問題なのに、その差額をお客さんに請求するなんておかしい話です。
こういう日本が「当たり前」に行っている不公平なシステム、どうやって変えていけばいいんでしょうか?
好きなドラマやミュージカルを見に行くには、結構エネルギーが必要です。
国立劇場系は車椅子スペースが用意され障害者用料金も設定され、介助者も隣で観劇することが可能です。もっとも、選択肢はSの1番後ろのみになります。
それ以外のところではたとえスペースがあったとしても、介助者ためにも正規料金を払ったとしても、隣に座ることができず、正規料金を払ってままでなぜ連れて行かなければいけないのかのを納得してもらうために毎回何度も交渉を強いられます。
ブロードウェイでミュージカルを見たときは席は1番後ろに決まっていたけれど、それ以外は何の制約もなく楽しく観劇できました。
2020年を前にしてスポーツ施設での障害者用座席のあり方はかなり検討され改善が見えてきていますが、劇場ではまだまだです。
一般の大きな公演会場での観劇で、私もいつもそういう扱いに、憤慨しています。
一般の観客は料金と席の条件を選んで当たり前。
障碍者は一方的に、一番高い金額で、それも席も一つしかなく、選べなくて当たり前。
これは明らかに、不公平な差別です。
障碍があるということで、経済的な理由も行使できず、最上級を一方的に選ばされ購入させられる。
そこまで、車イスユーザーは、不愉快さを我慢して観劇に足を運ぶ努力を強いられている。
これは、問題だと思っていました。
劇場方針の転換、を迫らないといけません。