障害者を安全な場所に置いて守るのではなく、彼らの能力を活用しよう ~米国雇用機会均等委員会 訪問~

障害者を安全な場所に置いて守るのではなく、彼らの能力を活用しよう ~米国雇用機会均等委員会 訪問~

アメリカには雇用機会均等委員会(U.S. Equal Employment Opportunity Commission=以下、EEOC)が設置されており、全米に53のオフィスがあります。ここでは連邦法に基づいて、求職者や従業員に対する人種、肌の色、宗教、性別、出身、年齢 (40歳以上)、障害、遺伝情報などの差別行為を見張っています。もし雇用主から何らかの差別を受けた場合、最寄りのEEOCオフィスに申し出ることで彼らがその事実調査をし、場合によっては訴訟を起こすこともできます。EEOC本部はワシントンDCにあるということを知り、私はそちらに所属されている弁護士のPeggy Mastroianni氏を取材させていただきました。

アメリカ合衆国労働省を訪問!障害者雇用促進に必要なこととは?

アメリカ合衆国労働省を訪問!障害者雇用促進に必要なこととは?

ワシントンDCでは政府機関も訪問することができました。まずは、アメリカ合衆国労働省のなかにある障害者雇用政策局(Office of Disability Employment Policy=ODEP)。障害者の雇用数とその質を向上するために必要な制度や施策を作っている場所です。ODEPでは3名の方にインタビューさせていただきました。まずご紹介したいのが、副次官補のジェニファー・シーヒー氏です。

ワシントンDCにてアメリカ障害者協会を訪問しました!

ワシントンDCにてアメリカ障害者協会を訪問しました!

ワシントンDCで最初に訪問したのは、AAPD(アメリカ障害者協会)。取材に応じてくださったのは、アウトリーチ・ディレクターのZach Baldwin氏です。AAPDでは様々なプロジェクトを通して、障害者の平等な機会や経済的パワー、自立生活などを促進しています。今回は私の研究テーマである「雇用」を中心にお話を伺いました。

ニューヨーク国連本部で第9回障害者権利条約締約国会議に出席しました!

ニューヨーク国連本部で第9回障害者権利条約締約国会議に出席しました!

私は先週からニューヨークシティ(NYC)に来ています!今回NYCに来た最大の目的は、ニューヨーク国連本部で開催された第9回障害者権利条約締約国会議への参加です。この条約はまさに障害者の権利を守るための国際レベルのルールであり、2006年に国連総会で採択されました。日本政府は2007年にこの条約に署名し、国内の障害者制度を改善したのち2014年に条約を締結しました。今年4月に障害者差別解消法がスタートしましたが、これもこの障害者権利条約の内容に沿うために行われたものです。3日間の会議を通して得る情報や考えることがたくさんあり、また新しいネットワークも広げることができました!

一人ひとりの仕事の能力・パフォーマンスを効果的に評価する方法は?

一人ひとりの仕事の能力・パフォーマンスを効果的に評価する方法は?

6月12日に第4回Ability For Successオンラインディスカッションを開催しました。今回は、アメリカのワシントン州から1名、日本から2名の方にご参加いただきました。ディスカッションのテーマは、「一人ひとりの仕事の能力・パフォーマンスを効果的に評価する方法は?」です。

「日本の障害者雇用課題」をテーマにRooted in Rightsと動画を制作しました!

「日本の障害者雇用課題」をテーマにRooted in Rightsと動画を制作しました!

Rooted in Rightsというのは障害者の人権やアドボケートを目的に活動しているプロジェクトです。2月にシアトルにあるDisability Rights Washingtonを訪問した際、このプロジェクトへの参加依頼を受けました。「これはまたと無い機会!」と思い、二つ返事でOKしました。日本の障害者雇用について多くの人に伝えられる絶好の機会だと思いました。Rooted in Rightsと協働したこの動画では、日本における障害者雇用の課題と、それを変えていくにはどうしたら良いかを提案しています。

その動画がついに昨日、公開されました!まだチェックしていない方は是非ココから見てみてくださいね。

店頭でプロフェッショナルに働く障害者たち ~Costco訪問 前編~

店頭でプロフェッショナルに働く障害者たち ~Costco訪問 前編~

シアトルで最後に訪れた企業はCostco(コストコ)です。本社はシアトルから東へ車で約30分ほどのイサクワという街にあります。取材に応じてくださったのは人事部 副部長のBrenda Weber氏。Costcoの場合、従業員の大部分が店舗での仕事になり、そのほとんどが体を動かす業務です。こういう業務と障害者採用は日本ではあまり結びつかないかもしれませんが、Costcoでは各店舗に最低1人は障害者が働いているといいます。日本のように障害者を絶対に雇用しないといけない法律はありません。さて、Costcoはどのような採用プロセスを踏んでいるのでしょうか?

障害者と健常者、意識の違いとは?

障害者と健常者、意識の違いとは?

ボストンで最後に訪問したのは障害者アドボケートのJohn Kelly氏です。今から32年前、25歳のときに事故で四肢まひとなり現在は車イスで生活されています。健常者として生活した期間が長かったため、障害と向き合っていくには大きな苦悩があったそう。

アクティブな活動経歴を聞いた私は、以前から不思議に思っていたことをJohn氏に聞いてみることにしました。「 なぜアメリカにはこんなに障害者アドボケートがいるのか?」John氏はご自身のセオリーを基に、アメリカの歴史や文化について教えてくれました。

すべての従業員が自分の可能性を広げられる会社 ~Amazon訪問~

すべての従業員が自分の可能性を広げられる会社 ~Amazon訪問~

シアトルでは私の生活を大きく支えてくれている企業、Amazonを訪問しました。インタビューで特に興味深かった取り組みは2つ。合理的配慮の提供方法と社内研修の豊富なアクセス方法です。今回のインタビューで、Amazonではすべての従業員が可能性を広げられる環境にあるんだということを実感しました。すべての従業員の中には、もちろん障害者従業員も含まれます。

女性と障害者は職場を変えるキーパーソン

女性と障害者は職場を変えるキーパーソン

仕事をする上で障害者であることが不利に働くことがありますが、女性であることもまた不利になる場合があります。ボストンでお会いしたLisa Iezonni氏は、マサチューセッツ総合病院に勤務しながら、ハーバード大学医学大学院でも教壇に立ってる女性教授。多発性硬化症のため日常生活では車イスを使っています。彼女が現在のキャリアを積むまでには、女性+障害者であることから様々な困難がありました。アメリカの新しい法律や教育の変化が、どのようにの職場環境にも変化を与えているかお話してくださいました。