2月に訪問したシアトルでは、Academy for Precision Learning(APL)という非営利の私立学校を訪問することができました。APLは全校生徒109名、K12(幼稚園~高校まで)の生徒が学んでいます。障害のある生徒も障害のない生徒も一緒に学ぶインクルーシブ教育を実施しており、障害の種別では自閉症がもっとも多く、他に知的障害、学習障害、注意欠陥・多動性障害、うつ病などの生徒が在籍しています。APLの最大の特徴は、生徒一人ひとりに合わせた教育環境を作れるというところ。「同じ科目を同じスピードで学べない人がいっしょの教室で学ぶ意味があるのか?」日本の一般的な教育環境から見ると不思議に感じるでしょう。一緒に学ぶことにはとても重要な意味があるのです。
スタンフォード大学 夢をかなえる集中講義セミナーに参加しました!
学習環境が与える障害者へのインパクト
障害者の学習環境について考える
アメリカの障害者への教育についてお話を聞くため、Kristen McMaster氏を訪問しました。彼女は、ミネソタ大学の特殊教育プログラム・コーディネーターです。
Kristen氏はテネシー州ヴァンダービルド大学で特殊教育を学びました。数年間、高校にて様々な障害のある生徒へ指導をし、特殊教育テクノロジーで修士号を取得するため再びヴァンダービルド大学に戻ります。研究を進めるなかで、Doug Fuchs教授と出会い、彼が行っていた学習障害や高等教育課題の研究に取り組むことに。博士課程では、Peer Assisted Learning Strategies (PALS)というプログラムに力を注ぎました。これは、一般教育において障害や学習で困難を抱えている生徒たちをサポートする個別指導プログラムです。